埼玉県川口市の交通事故弁護士による後遺症、むち打ち、慰謝料、入院、通院、休業損害、過失割合、逸失利益の綜合相談。

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後遺症による逸失利益

逸失利益による賠償は、後遺症のため労働能力の低下について、将来得られた収入が得られなくなった分の保障として認められます。

  1. 基礎収入
  2. 労働能力喪失率
  3. 労働能力喪失期間
  4. 中間利息控除

の1~4で計算します。
その他、労働能力低下の程度、収入の変化、将来の転職・失業 等の不利益の可能性、日常生活の不便等を考慮して決定します。

1.基礎収入

原則として「事故前の現実の収入」を基礎とします。
例外として、「将来現実の収入金額以上の収入が得られる立証」があれば、その金額が基礎収入として認められることもあります。

サラリーマン(給与取得者)の逸失利益

事故前の収入を原則とします。
現実の収入が労働者賃金の統計である賃金センサスの平均額以下の場合、平均賃金が得られる蓋然性があれば、賃金センサスの平均での算定が例外として認められます。

自営業者の逸失利益

原則として、申告所得で算定します。
しかし、申告額が実際の収入よりも少ない場合には、実際には申告額以上の収入があった証明資料があれば、実際の収入を基礎収入と出来る場合がありますので注意が必要です。
なお、所得が資本利益や家族の労働などを総合して得られている場合には、本人が所得形成に寄与した部分によって算定します。

現実の収入が労働者賃金の統計である賃金センサスの平均額以下の場合、平均賃金が得られる蓋然性があれば、賃金センサスの平均での算定が例外として認められます。

学生(若年者)の逸失利益

労働者賃金の統計である賃金センサスによって逸失利益を請求することも可能な場合があります。
大学生になっていない者についても、大学卒業の労働者賃金の統計である賃金センサスを算定の基礎に出来る場合があります。しかし、大学卒業基準ですと、労働開始時期が遅れて、逸失利益の金額が減る場合もあるので注意が必要です。

主婦,主夫の逸失利益

家族のために家事労働をしている場合には,今後家事が出来なくなった分を損害として全年齢の男女の全学歴の方の平均の賃金センサスの金額345万9400円で逸失利益を請求することが可能です。
一人暮らしの場合には,家事労働での逸失利益の請求は出来ませんのでご注意ください。なお,高齢者の場合には賃金センサスから減額される可能性があります。
 
※兼業主婦(主夫)の場合
パート労働の休業分と家事労働の休業を比較して,高い方を逸失利益の基礎収入として請求することになります。

会社役員,取締役,社長の逸失利益

基礎収入を役員報酬のうち労働対価部分の金額で算定します。
実際に業務を行っていない役員については利益配当的な報酬のみと判断され,逸失利益が認められない場合があります。
他方,従業員から役員に昇格し,以前の業務も行っている事情がある場合には,役員報酬のほとんどが労働対価部分とされる可能性があります。

失業中の場合

事故当時に,失業中であっても,労働能力と就労意欲があり,就労する確実性がある程度認められる場合は,逸失利益を請求できる可能性があります。
その場合は、原則として失業前の収入を基礎として算定します。ただ、失業以前の収入が平均賃金以下であれば、平均賃金を得られる見込みによっては、男女別の賃金センサスを基礎として算定します。

2、労働能力喪失率

労働能力喪失率表を参考に算定します。
例えば、14級なら5%、12級なら14%です。

3、労働能力喪失期間

喪失期間の開始時期

労働能力喪失期間の開始時期は、症状固定日を基準にします。

就労の開始時期

学生などの未就業者の労働の開始時期は、原則18才とするが、大学卒業を前提とする場合には、大学卒業時を労働の開始時期とする。

労働能力喪失期間の終わり

原則として67才までとして計算します。
症状固定時の年齢が67才を超える者については、原則、簡易生命表の平均余命の2分の1で算定します。
67歳までの年数が、簡易生命表の平均余命より短くなるものも、原則として、簡易生命表の平均余命の2分の1で算定します。
 
例えば、症状固定時に、71歳だった場合、労働能力喪失期間は7年程度となります。

4、中間利息控除

逸失利益は、将来得られる分の収入の減少に対する賠償です。
将来貰えるはずの金額を先に賠償を受けるので、利息分を差し引く必要があります。
利息を差し引く計算方法はライプニッツ方式を使用するのが一般的です。
例えば、労働能力喪失期間が7年の場合には、ライプニッツ係数は5.7864となります。 
1年と3カ月分ほど利息として差し引かれることになります。
 
※参考文献

  • 「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(赤い本,財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部)
  • 「自分で解決!交通事故の損害計算と示談交渉のテクニック」(日本法令)

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