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高次脳機能障害の後遺障害認定基準とは?

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高次脳機能障害

自動車賠償責任保険(自賠責)の高次脳機能障害認定基準

※労災については別途独自の基準で判断されているため注意が必要です。

  1. 意識障害の有無とその程度
  2. 画像所見
  3. 事故との因果関係の判定
  4. 障害把握の手法

 
自賠責保険では、以下㋐から㋔の場合に高次脳機能障害審査会の審査対象となり、審査会で上記の認定基準①ないし④について判断されることになります。
 

  1. 初診時に頭部外傷の診断があり、頭部外傷後の意識障害(半昏睡~昏睡で開眼、応答しない状態)が少なくとも6時間以上、若しくは、健忘症あるいは軽度意識障害がすくなくとも1週間以上続いた場合。
  2. 経過の診断書又は後遺障害診断書において、高次脳機能障害、脳挫傷、びまん性軸索損傷、びまん性脳損傷等の診断がなされている場合。 
  3. 経過の診断書又は後遺障害診断書において、高次脳機能障害を示唆する、記憶・記銘力障害、失見当識、知能低下、判断力低下、注意力低下、性格変化、易怒性、感情易変、多弁、攻撃性、暴言・暴力、幼稚性、病的嫉妬、被害妄想、意欲低下や、失調性歩行、痙性片麻痺などの神経微候が認められる場合、知能検査などの各種神経心理学的検査が行われた症例
  4. 頭部画像上、初診時の脳外傷が明らかで、少なくとも3カ月以内に脳室拡大、脳萎縮が確認される症例
  5. その他、脳外傷による高次脳機能傷害が疑われる症例

自賠責の高次脳機能障害の後遺障害認定の等級

1級1号(別表第1)

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」  

※補足的な考え方 
「身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回り動作に全面的介護を要するもの」

 

2級1号(別表第1)

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」

※補足的な考え方
「著しい判断力の低下や情動の不安定などがあって、1人で外出することができず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に家族からの声掛けや看視を欠かすことができないもの]

 

3級3号(別表第2)

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの」

※補足的な考え方
「自宅周辺を一人で外出できるなど、日常の生活範囲は自宅に限定されていない。また声掛けや、介助なしでも日常の動作を行える。しかし記憶や注意力、新しいことを学習する能力、障害の自己認識、円滑な対人関係維持能力などに著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難なもの」

 

5級2号(別表第2)

「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」

※補足的な考え方
「単純くり返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題がある。このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの」

 

7級4号(別表第2)

「神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外に労務に服することができないもの]」

※補足的な考え方
「一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行うことができないもの」

 

9級10号(別表第2)

「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」

※補足的な考え方
「一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業持続力などに問題があるもの」



※参考

  • 『高次脳機能障害と損害賠償』(自動車保険ジャーナル)
  • 『高次脳機能障害と損害賠償実務』(ぎょうせい)